2025/05/28 19:00
もうすぐ6月がくるというのに、秋田はうすら寒い日が続きました。
時折急に夏日になり、不安定な気候は相変わらずですが
反動で急激に暑い日が訪れるのではないかと恐る恐る過ごしています。
皆さんのお住まいはいかがでしょうか?

久しぶりのコーディネート紹介です👘
先日、南青山のitonosakiさんでの展示会の際に立ち寄った根津美術館では
丁度見頃を迎えていた燕子花ですが、秋田はまだこれから楽しめる季節。
かきつばたやあやめに限らず、紫色の花々が多く見られる大好きな季節です。


爽やかな季節なので、帯はクリーム色の博多織の八寸名古屋帯を合わせました。
この帯、久しぶりに締めたのですが光の加減で独鈷文様が美しく浮き上がり
しっかり締まるのでしゃきっと背筋が伸びて、改めて良さを実感しました。

帯揚げは絽のアンティークで、実はかきつばたの模様
この日は友禅染とガラス作品の展示を観に伺ったので、ガラスをイメージして
頂き物の泡の帯留めをセレクト.。o○
半衿は昔仕立てた千鳥格子の江戸小紋の端切れです。


からころも(唐衣)
きつつなれにし(着つつなれにし)
つましあれば
はるばるきぬる(遥々来ぬる)
たびをしぞおもふ(旅をしぞ思ふ)
ー伊勢物語「東下り」よりー
旅先の沢にかきつばたが大変美しく咲いているのを見て
着慣れた唐衣のように、慣れ親しんだ妻を都に残して遥々来てしまった旅のわびしさを思う
という歌。句の頭を並べると「かきつばた」になる折句という技法も使われています。
昔から沢山の歌に詠まれてきたかきつばたをイメージして、緑の地色にラブレター柄のハートや糸の一部に
紫色をぼかし染めしてもらった1枚です。
インナーは弥生屋オリジナルの近江ちぢみの半襦袢とステテコ
この日は藤色をセットアップで着用。
綺麗な色のインナーを身に着けると気持ちが上がります♡
近江ちぢみは涼やかな点は言うまでもなく。吸放湿に大変優れているので、梅雨のじめじめとした季節にもおすすめの素材です。

展示されていた友禅工房 風さんの後ろ姿
この季節にぴったりの白大島のお着物に、ご自分で染められたブルーの名古屋帯が爽やかでした。
グラススタジオ ヴェトロさんのガラス作品と一緒に

フライヤーにも使用されていたスカイブルーのタペストリー
花芯の図案がモチーフだそうです✨
アールデコを感じる美しい曲線にレトロなカラーがマッチしてとても素敵でした♡
さて、長文になってしまいましたが、来週は盛岡市で行われる合同展示会entwineに参加いたします。
友禅工房 風さんに染めてもらった特別な半幅帯や、オリジナルで織って頂いている博多織半幅帯もお持ちします。
今年は初の二会場開催。二会場間は徒歩10分ほどの直線になります。
梅雨入り前の爽やかな盛岡市の街歩きも楽しみながら、遊びにいらしてください。
詳細は一つ前の投稿をご覧ください。
着用した綿ちりめん着物・ゆかた兼用はこちら
反物はこちら
友禅工房 風さんに染めてもらった一点ものの半幅帯は3種類
オリジナルで織って頂いている博多織の半幅帯
インナーはこちら
紅花栄(べにばなさかう) 23候 / 72候
古くから染料や生薬として使われてきた紅花が咲き乱れる頃。