2023/11/10 01:21

立冬を迎え、暦ではいよいよ冬の節気になりましたね。
急に寒くなったと思ったら20度前後まで気温が上がったり、不安定な気候ですね。
すっかり日も短くなりました。
着物も温暖化により、昔からの慣習である単衣や袷着物を着る時期が少しずつずれつつありましたが
その日その日の気温やお天気に合わせて選ぶ気候になったと思います。

晩秋をイメージして組んだコーディネートです。
この日は着物も帯もお下がりで頂いたもの。
着物は古い銘仙。よく見ると部分的に染みがあるのですが、目立たず皺にもならないので重宝してくれているお気に入りの一枚です。
自分で裄丈と袖丈を出してお直ししたものです。
帯はこちらも古い黒地の繻子の名古屋帯。
びっしりと菊の花が刺繍されています。
帯揚げや帯締めにも赤を取り入れて。
下駄は紅葉の柄の台です。
モノトーンに赤を利かせるコーディネートは秋~冬にかけての定番styleです♥

帯は銀座結びにしました。
べっ甲柄の髪留めを止めて。

半衿は淡い水色。
半衿にも実は菊のお花の柄が入っています。

片耳の耳飾りは風船葛をモチーフにしたオーガンジーのもの。
yuki onizukaさんの横振り刺繍の耳飾りです。
帯揚げは白地に紅色の輪出しの帯揚げ。

こちらの帯揚げ。実はもともと紅葉などの絞りが入っていたのですが、手描き友禅で後から柄を書き足した特別なものです。
輪出しの帯揚げあるあるではないかと思うのですが、結んだ時にポイントで出したい肝心の色がなかなか出ない。
この帯揚げであれば白地に紅色がポイントなのですが、なかなか紅色が出せないのが悩みでした。
秋田で友禅染めをご夫婦でなさっている友禅工房・風さんにその話をした所
「足したいところに柄を足す事もできますよ。」とアドバイスして頂きました。

そこで私は、柄を書き足す手書き友禅体験をさせて頂きました。
もともとの絞りの紅色に合わせて、同じ色見をリクエスト。
結んだ時にしっかり赤い色が出せるように、柄を足したいところに印をつけて図案を持参しました。
足した柄は、弥生屋の雪輪柄のお着物の図案に使用している一か所ハートにかけている雪輪❆
そして、小さなハートも♡
写真はトレース紙を布の下に置いて下書きをしている所。
下からライトで光を当てて描いています。


下書きの上から糊置きをしている所

色差し

ざっくりと簡単な工程の紹介になりましたが、教えてもらい手伝って頂きながらの作業は、無心になれる特別な時間でした。
ご覧の通り、何処にもない特別な帯揚げに仕上がりました👏
おかげさまで悩みであった柄出しもバッチリ^^

そして有難いご縁が繋がり、今回お世話になった友禅工房・風さんにご協力頂き
この度弥生屋オリジナルの帯揚げや半幅帯を染めて頂ける事になりました。
とびきり素敵なものにするべく、打ち合わせを進めているところです。
リリースを楽しみにして頂けると幸いです。



弥生屋の雪輪柄のお着物はこちらからご覧ください。


山茶始開(つばきはじめてひらく)55候 / 72候
時雨が降る中、ツバキ科の山茶花がひときわ鮮やかに花開く頃。